社会的証明を営業活動に生かす方法 社会人必読の名著「影響力の武器」に学ぶ-3

マーケティング
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本題に入る前にアピールです。このシリーズは、名著「影響力の武器」の内容を紹介しながら、貴社の営業活動に役立てる方法をご紹介しています。ぜひ第一回から目を通してみてください。

では、本題に入ります。

第三回目は社会的証明

今回は三回目として、「社会的証明」をご紹介します。

人は、他人の行動・判断を真似して、自分がどう振る舞うべきかを決める傾向があります。

特に自分の行動・判断に迷った時は、多くの人がとる行動を正しい行動だとみなす心理があり、これを社会的証明の原理といいます。

つまり、他人の行動、みんなの判断に引きずられやすいということです。

補足として、自分自身に環境や属性が似ている相手の行動には、特に引きずられやすい傾向があります。これはビジネスで効果的に作用させることができる項目なので、ぜひ覚えておいてください。

また、“赤信号みんなで渡れば怖くない”のように、多数の行動は、良くないことでも許容されてしまう傾向があります。

こんなところで使われています

社会的証明の原理はマーケティングに於いても頻繁に使われているので、いくつかの例を挙げてみます。

コンビニなどのトイレに「いつもキレイに使っていただき、ありがとうございます」と貼られている紙が、最も頻繁に目にする例かもしれません。

また、Amazonや楽天などの通販で謳われている“売上ランキング1位”や、折込チラシなどに掲載されている“お客様の声”なども社会的証明を利用したマーケティング手法です。

いかがでしょうか、見ない日はないというくらい頻繁に接しているのではないでしょうか。

話しは逸れますが、社会的証明は生物の行動原則ですから、マーケティング以外でも効果があります。ご存知のかたの年代が限られますが、ボクシングの輪島功一さんの“よそ見パンチ”は特に面白い例だと思いますので、興味のあるかたは検索してみてくださいね。

社会的証明はポジティブに

話しを元に戻して、よく使われている例を掘り下げてみます。

トイレの張り紙についてが分かりやすいのですが、社会的証明はポジティブな行動を促すように使う必要があります。

例えばトイレの張り紙が “トイレはキレイに使ってください。掃除が大変で困っています”とネガティブな表現で書かれていたらどうでしょうか。 あえて汚そうとまでは思わなくても、“みんなキレイには使っていないんだな”と感じるのではないでしょうか。

そう感じないかたもいるかも知れませんが、影響力の武器には、ある国立公園での実例が記されています。

その公園には、貴重で価値のある化石木がいたるところにあり、来園者がその化石木を持ち帰ってしまうことに、園のスタッフたちは頭を悩ませていたそうです。

そこで、持ち帰り防止を呼びかけるために「残念ながら、年間14万トンもの化石木が破壊され、持ち帰られています。」という看板を園内のいたるところに掲げたのです。

貴重な化石木を持ち帰らないでくださいと伝える分かりやすいメッセージですよね。

しかし、この看板を掲げたことで、かえって「持ち帰り」が増えてしまったのです。みんなが持ち帰っているというネガティブな事柄に、社会的証明が働いてしまったからです。

この例から分かるように、社会的証明は、ポジティブな行動を促すように使う必要があります。

分かっていても引きずられる

私はAmazonで買い物することが多いのですが、同じような商品がたくさんあってどれを買おうか迷ったときは、まず、レビューが多くて評価の高いものに絞り込んで検討しています。その後、レビューの悪い評価に目を通して自分の環境で使う際に不具合がないかをチェックしたり、良い評価にサクラが多く混ざっていないかをチェックしたりして商品を決定します。

この、まず絞り込む行動が、社会的証明の原理に引きずられているわけです。

これから買おうとしている商品なので、当然使ったことがありません。つまり自分の判断には確実性がありません。そこで、多くの他人の行動・判断に従うのが無難だなと感じてそのように行動しているのです。

さらに、自分の環境と似た人を探し、レビューで不具合がないかをチェックしているのです。

社会的証明の原理を知っていても、つい、このように行動するのが合理的だと考えてしまいます。実際に合理的だからそうしているのだろうと思われるかも知れませんが、本当に合理的かどうかはわかりません。

ローマ帝国の哲学者セネカは次のような言葉を残しています。“最もよく踏みならされ、また最も人通りの多い道ほど、どれもみな多くの人を迷わせるものである”。これは、歩きやすく他にもたくさんの人が歩いている道を、何も考えずに歩くことには、実は大きな落とし穴があると認識し、自分の判断で進むべき道を決める必要がある。と説いた言葉です。

業務ではどう活かせる?

さて、社会的証明を業務に生かす方法は、先に例を挙げたようにたくさんあります。重なる部分もありますが、

  • 期間や地域を絞って「売上ランキングNo.1」を作りアピールする。
  • いくつかの売れ筋商品をシリーズとしてまとめて「売上累計一万個突破」のように、みんなが購入していることをアピールする。
  • あえて「お一人様2つまで」のように表記して、人気商品であることをアピールする。
  • 飲食店であれば、席を少なくしたり、最初のオペレーションを遅らせたりして、あえて「人溜まりや行列をつくる」。(補足として、サクラを使う方法もあるが経費が余計にかかるし、信用を失う可能性もあるので注意が必要です。)
  • 名前や顔写真などをはっきり示した、質の良い「お客様の声」を集める。

以上のような方法が考えられます。

まとめ

まとめになりますが、人は、みんながやっている行動や判断をマネすることで安心します。「みんながやっているからには何か理由や価値があるに違いない」という心理が働くからです。

そしてこれは、次の2つの場合に、より強力に作用します。

1つ目は、自分の判断に確実性がない時、2つ目は、他者が自分と似た属性だった時です。

社会的証明は、本当に強力な心理トリガーなので、ぜひ貴社のマーケティングにも応用して役立ててください。

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